「おはよー。」

「おう、文太!ただいま!」

「あ、おかえり。」

じいちゃんが老人会の旅行から帰ってきた。

「文太!じいちゃんいいお土産買ってきてくれたわよ!」

机の上には美味しそうなお菓子。

お母さんの手にはどっかの神社の御守り。

ほんとだ。まともだ。今回はまともだ。変な置物コレクションは増えない。やった。

「文太には特別にいいもんやるぞ!」

「え?何?」

「ほれ!」

じいちゃんは鞄から龍の置物を取り出してニッコリ笑った。

ああ。また増えた。