戸上は倉庫に案内してくれた。
「ここに龍に関する資料は入ってんだけど、愛に関する資料はないに等しいかな。」
「すっげえな。この部屋。」
広い倉庫の中には、おびただしい数の本やノートがあった。
「この本全部読んだん?」
「まさか。じいちゃんは全部読んでるかもしれんけど。でも大体が呪いで死んだ人たちの日記だから、読んでも参考にならない。」
「そんなんや…」
文章が苦手な俺は全く読む気が起きなかった。
でも一冊だけ手にとってみた。
パラパラとめくっていく中で、愛という文字が目に入る。
その人は様々な愛を試してみたということだ。町中の人に愛について聞いて回り、聞いたこと全部実践してみた。それでも全部意味がなかった。
そんな絶望的なことが書かれていた。


