体操座りと救世主


「父さんの仕事の都合で別々に暮らしとるだけで。」

「へ?」

「タケは分かりやすい。」

戸上は、ふはっと笑った。

「あ、いや、その、」

「なんで俺が家族と離れて暮らしとるか気になったんやろ?父さんが転勤することになって、でも俺は転校したくなかったし、龍の資料とかもここにおった方が見れるから、ここに残っただけで。わだかまりとかないよ。」

「そうなんか。」

「タケはほんと優しいなあ。」

戸上が笑うから少しだけ安心した。