「戸上の腕があんなになっとるだけで、別に気持ち悪いとか怖いとか思わんよ。」

眉を歪め、ぽろぽろと涙をこぼす戸上。

お盆を机に置いて、戸上の背中をさすった。大きい背中。手触りがおかしい。ごつごつしている。

「…背中もなん?」

「…おん。」

「 病気なん?そういう皮膚が突然変異するみたいな。 」

嗚咽まじりに泣いていて、話をできる状態じゃない。

「戸上、先にご飯食べようや。食べんと元気出んよ。」

戸上を落ち着かせ、お盆の前に誘導する。

戸上は少しずつ、ご飯を口に運んだ。