「何にしようかなあ。」

愛は月明かりに照らされる龍の鱗を見て閃いた。

「そうだ!翠玉!翠玉にしよう!」

龍の鱗を撫でながら言った。

「翠玉っていうのはね、緑色の宝石なんだって。実物を見たことはないんだけど。お母さんがさ、昔一回だけ見たことあるんだって。キラキラ光っててすごく綺麗だって言ってた。あなたもキラキラしてて綺麗だからぴったり。」

龍はくすぐったそうに笑った。

「翠玉。翠玉。いい名前よね。ふふ。」

いつの間にか、愛にも笑顔が戻っていた。