愛の夢を見てから、俺は四六時中、龍の置物を持ち歩くようになった。

「竹崎、なんだそれは。」

授業中も机の上に置いて眺めていると、先生が近寄ってきた。

「龍です。」

「見ればわかるわ。なんでそんなん出しとんよ。しまえ。」

「先生、この龍の名前はなんだと思います?」

「は?何言っとるんだ。真面目に授業受けんか。」

先生は黒板の方に戻っていった。