花火大会の後、帰ってきた戸上の家族に報告した。

しかし、俺以外の涙では、何の変化もなかった。

俺の涙にしか反応しない。愛とは、もしかして友情のことだろうか。

「でも戻っても一瞬だけなんだよなあ。」

俺の涙によって完全に戸上の肌が戻るなら、俺は一生分の涙を今ここで使い切ろうと思うのだが。

「タケ、ありがとう。」

「おう!また考えようぜ!」

その日はとりあえず家に帰った。


「タケくんは本当に救世主かもしれないな。」

「…おん。」