「気失うんじゃねぇぞ。」 そんな声が聞こえた気がする。 ぼーっとする頭で、必死にキスを受け止める。 上手いとか、そういう次元じゃないキスに、私の意識が限界を訴える。 「………はっ……」 「れ、廉也……」 一瞬で真っ白になり、そのまま私は気を失った。 最後に首筋に痛みを感じ、声が聞こえる。 「………悪いな美愛。」 切なさそうなのに さっきまでと違って優しい声音に、 やっぱりここにいたいと、思った。