その夜ーーー

辺りは真っ暗な闇が続いている。

物の怪の気配が強くなる。今まで見てきた物の怪も、目が赤々と輝いていて、今にもやられてしまうんではないかという恐怖感を覚えた。

雲が空を覆い、嵐が世界を侵食していく。

終焉を、ただ某然と見ているしかなかった。