「北条家の者も私を助けてくれた言霊師の末裔。そして貴女の親友である彼女も、千年前に九尾との戦いに巻き込まれた私の友に似ている。けれど、全ては絆による奇跡となる」


「奇跡・・・」


「良いですか?貴女は一人ではありません。思う心は何物よりも強い・・・忘れてはいけませんよ?」


その言葉を最後に、目の前がまた暗くなる。ほんの少しの間だったのに、何時間も対話していたような感覚。


目が覚めた時には、自分のなのか、それとも栴のものなのかわからないが、一筋の涙が頬を伝っていた。