「では、どうしてそんな妖怪と愛し合うことになるですか?」


「・・・私には二人の信頼できる仲間がいました。一人は私の姉、名を椿。そしてーーーー妖気を完璧に隠し、人間に成りすました、銀でした」


「え?じゃあ、九尾と共に戦っていた・・・ってことですか?」


「私としたことが、全く気づかなかったのです。その時にはもう、歯車は狂っていたというのに・・・」


己の妖気を操り、簡単に人間に近づく。それが九尾の能力なのだろう。あの光巫女でさえ気づかないほどなのなら、どんな才のあるものでも太刀打ち出来るはずがない。