「君は強いね・・・ 蓮華様、光巫女を連れてまいりました」


襖を開けながら、この部屋の住人に声をかける凪。普段、どんな人にも気丈に振る舞っている。けれど、敬語を使った時点で、中にいる人物は只者ではないということなのだろう。

「入れ。凪よ、この御簾を外すがよい」


聞こえてきたのは、とても幼いような印象を受けた。けれど、口調が気品があるような感じがする。


「ですが・・・」


「ワシのことなら気にするでない。少なからず、ワシと同じ血が流れておるのじゃ。全てを曝け出さねばならん。早う外せ、凪・・・」