光の巫女

屋上の扉を開けたその先には、風と海の姿を見つけた。二人ともボロボロで、何者かと接触した時の傷がなんとも痛々しい。


それなのに、こんな自分のためにここまで来てくれた事に、感謝の気持ちと、謝罪の気持ちしかなかった。


「菖蒲様、よかった。ご無事で・・・」


今にも泣きそうな表情の風。


「あたしのことなんていいのっ!でも、凪さんと棗さんがっ!」


「あの二人なら心配ありませんわ。それより、ここから逃げることが先決です。急ぎますわよ!」


「待て、風・・・」