光の巫女

「臨 兵 闘 者 皆 陣 列 在 前!」


柊花の動きが止まる。目の前に対峙いているのは、棗だった。


けれど、菖蒲を背に立っていたのも棗だった。


「分身の術、ですか。貴方は西園寺家の忍びですね」


「菖蒲様、ご無事ですか?」


「あたしは大丈夫。でも、凪さんが・・・」


「主は無事です。こんなことでくたばるようなヤワな主なら、自分は仕えてなどいませんから。
それより・・・」


更に警戒するように、菖蒲に囁く。