光の巫女

「けどさ、神具は九尾の封印を強めるためのものでしょ?」

「私たちにとっては、です。けれど、この神具は元々光巫女様が身につけられていたもの。残留思念のようなものが働いて、あの時、式神を召喚出来たのではないかと考えたんです」


風が抱えていた神具を菖蒲に無理矢理持たせると、満足げに何度も頷く。


「菖蒲様、体の芯から力が湧いてきておりませんか?」


持った瞬間から体に馴染むこの感覚。


光巫女の血と神具をが同調しているからなのかはわからないが、先ほどから全身が熱い。