いつの間にか、紅はこの部屋にいた。




「ひッ!!」




「無惨ですよね。」



1歩づつ、近づいてくる。



「ヤ、ダ!!」



「私の為なら、何でもするって、
言いませんでした?」



「それと、これとは…っ」



「何が違うんです?」



また、1歩づつ。



「もう、手遅れですよ。」





そして…、




「いやぁあああぁあぁああああ!!!!!!」






─ブシュッッ、グチャ……、






紅の腕が、私の体を貫く。







─ポタ、ポタ






紅が、私の心臓を、掴む。








「人間の女は愚かですね…



さて、ご飯とでもするか。


また、誰か来るのをお待ちしながら。」












私の意識が遠退いて───────────────