「ッ、ハァ、はぁ…、ッ、ハァっ っ…、」 顔をあげると、目の前に、扉があった。 それも、真っ黒な。 「もう、ここに隠れるしか、ないっ…」 ─────ガチャン、キキキキー 「っ!! 何、この臭いッッ」 奇妙な異臭に、私は鼻を押さえる。