少年はレイの亡骸をぎゅっと抱きしめました。 そして、レイが最期に言っていた、ラウールの言葉を思い返していました。 「要らないピースなんて、あるわけないだろ、レイ」 弱弱しい声で、冷たくなっていくレイにそう呟きました。 ポタリ、ポタリと、レイの顔に自分の涙が零れ落ちたと思えば、暗い空から雨が降ってきていました。 少年はその雨に、どうかすべての罪を洗い流してほしいと、願わずにはいられませんでした。