「どうせ、男っしょ?

学生時代に教授と不倫とか?

あ、友達の彼氏、奪ったとか?」


―――――――!!


「…わぁ、ビンゴっすか??

どっち??不倫??友達??

でも、結婚式に呼ばれないって、友達の方でしょ。

昔っから男に緩いんですねーっ。」


「しっ、失礼ね!!

私は本気で航太、――――。


………!!」


そして、気が付いた。

翔平君だけなら、わかる。

あの、ダイキ君が、――――。

ワクワクした瞳で、私を見つめていることに気付いた時、これはもう、二人に嵌められたんだって。


絶対、仕組んでたでしょ!!


「Uターンしましょう。」


「戻ろうぜ。」


へ、―――??


「そりゃ戻って元カレの顔、拝まなきゃ。

やってらんないでしょ。」


静かに響くダイキ君の声に、私は腰が砕けそうになる。


「やだ、やだ、やだーっ!!」


「いや、気になるし。なぁ??」


「うん。麻友理さんが本気だったって。」


ワゴンの中から、押し出されるように降ろされ、翔平君が後に続く。


「俺、車、停めてくるから。」


言うが早いか、ダイキ君の運転する車は走り去っていく。