「やだっ!!もう、嫌だってば!!」


今、私たちは式場へ出戻り、駐車場で激しく揉めている。


「帰るよっ、ほら!!」


私の意見なんか、あっさり無視で。

ダイキ君と翔平君はキラキラと瞳を輝かせ、私を見下ろしていた。


「麻友理さんが未だに忘れられない男って、興味あるー。」


「これは見とかないと、今後に差し支えるよな。」


「……っ!!」



何でこうなっちゃうのよ―――。


どうして、親友の結婚式に招かれてないんですか??


この簡単な質問に、3日間、あまり寝てなかった私は、つい、つい、素直に…。


「複雑、なんだよ…。」―――と。


いや、喋ってない、喋ってないよ?

詳しいことなんか、何ひとつ喋ってなんかないのに。


「綾子さんて麻友理さんの親友っしょ?

裏方頼むのは、まあ、信頼関係だとしても、式に参列しても良くないっすか?」


「ん、――――。

私が行くと駄目なのよ。

みんなが気を使っちゃう。」


「ったく、――――。

何、やらかしたしたんですかっ。

まあ、麻友理さんのことだし、だいたいわかりますけど。」


「何よーっ、あんたに何がわかるっていうのよーっ。」