最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~

訪問者は年に一度あるかないか。

それに、こんな非常識な時間に来る人だって居ない。



「出てよ;;」



「俺ん家とちゃうやろ」



…そうですね;;

反論出来ず、井ノ原さんを跨いでベットから降りる。

薄暗い部屋に鳴り響くベル。



「……はーいっ;;」



チェーンを付けたまま、ドアを開ける。

早く相手を確認しないと、近所迷惑になるからね。



「頼む!助けてくれ!;;」



「――ゆ、祐太郎っ!?」



…しかし何で祐太郎が?