最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~

ケーキを食べ、急いでお風呂に入る。



「…布団は」



気付けば深夜0時。

タオルで髪の毛を拭きながら、またビール。

呑気に居た私に、布団を求めて来る井ノ原さんに固まる。

スエットはあるのに、今の今まで、人を泊めるのに、布団が必要だと忘れてた。



「…仕方ないので、ここで;;」



「今更、照れんなや;;」



シングルベットの上に2人。

互いに背を向けて横になる。

気まずいのに、背中に伝わる熱は暖かく、心地よい。