最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~

タイムカードを打刻し、私は帰り支度を済ませる。

何だろ、成美に言われたから?

急に身体が重くなった。



「お先でーす」



「お疲れ。てか、俺が言った事だけど」



「断固拒否です。さようならー」



「おい!」



これはきっと、海藤さんに疲れたんだな。

…仕事の電話なら……。

成美に「お疲れ様」と告げてお店を出て、鞄から携帯を取り出した。

ちょっとだけ、舜に愚痴ろう。