「だから、何で俺の意見をまともに聞けないんだ?」



「客層を掴めてないから」



「俺はデーターを見て言ってるんですけど」



「私は自分の目で見た事を言ってますが?」



あれから春を迎えた。

あの一件で、海藤さんはこのお店を離れると思ったけど、変わらなかった。

衝突が絶えず、芽には相手にされずなのに、よく来るものだ。

舜からは、≪後もう少しやから≫とメールが来たけど、あちらも相変わらずの様子。