最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~

なのに、私に被せて芽を庇う人が……。

下川さんではない。

紛れもなく、さっきまで私が頭を下げてた相手だ。



「俺の嫁を庇いました?」



「いやー……恥ずかしっ;;」



「「「『……;;』」」」



下川さんの問いに、椅子の上に足を上げ、照れて踞った。

「店長を呼ぼう」と、お店に電話をする井ノ原さん。



「さっきまで、かなり怒ってたよな?;;」



「今までの時間、何だったんですか;;」



本田さんと海藤さんに、私たちは激しく頷いた。