最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~

本部長、黒岩さん。

本田さん、井ノ原さん、海藤さんと順に見て、下川さんに視線を移す。



「あの――…」



「あの、立石をクビにするかどうかの判断はとりあえず後にしませんか。これでは、要求されてる立石の謝罪や弁明は、いつまでも出来ませんから」



私が口を開こうとすると、黒岩さんが間に入って2人を止めた。

やっぱり、私の謝罪は必須なんだよね……。

クビにして欲しい事が、本音じゃなかったとしても。