帝国学園王国





宮瀬先生が病室を出て行った後もしばらく沈黙が続いた。


『あの……お父さんが料理長ってどういうこと?お父さんは料理を作る仕事なんてしたことないのに…。』


するとお父さんはニッコリ笑って言った。

『実はお父さん、あかりが小さい頃まではレストランを経営していたんだ。…………母さんを亡くすまでは。』


『え……そうだったの?』



『倉木さん、このままの労働条件で今の会社で働き続けたら……同じ事を繰り返します。』


陸の言葉にお父さんは戸惑っていて、重い口を開いた。


『正直……どうしてここまでしてくれるんだい?今回、助けてもらっただけでも感謝しきれない。それなのに…』



確かに……そうだよね。
陸がいろいろやってくれなきゃお父さんは死んでたかもしれない…。