その日、夜までパーティーは続いた。

エルクやエルシュ、青乃臣のホームステイを、 みんなで祝う。


未来の家でホームステイをすることになったエ ルクと青乃臣。

立場上、二人はマメにアムド城に帰らなければ ならなかったが、突然いなくなられるよりマシ だと、未来は思った。


ラークリマ。それは、恋する女性の純粋な魂か ら生み出されるという。

その法則は、女性だけの想いでは成り立たない 。女性の恋心を受け止める男性の魂もまた、純 粋でなくてはならない。

未来の中に芽生えたラークリマの新芽は、エル クに対する想いが大きくなるほどすくすく育つ 。

その末に、ラークリマという、エメラルドグリ ーンをした透明の宝石が現れるのだ。


青乃臣は知っていた。

未来が、エルクに惹かれつつあることを。

未来本人すら、まだ、その自覚はないけれど――。