エルクは片手で胸をおさえる。
「楽しそう、か。お前の目にはそう見えてんだ な。
昼間寝っぱなしになるのは嫌だけど、城に居た 頃より楽しいのはたしかだ。
……でも、時々、不安になる」
エルクは神妙な顔つきになる。
「いや、違うわ。『不安』じゃない。
なんつーかな?
んー……。『不安』でもなくて、『心配』でも なくて、『イラつき』でも『不満』でもない感 情。
ううん! もしかしたらそのどれもがミックス された気分かもしんねぇ……。
あああ! 分かんねぇ!
こんな感覚、初めてなんだよっ!
何て言えばいいんだっ」
しばらくそうして考えていたが、どれだけ頭を 働かせても、今の自分を表現できそうにない。
エルクは、自分の中に芽生えた感情の原因を見 つけられず降参した。
「うまく言えねぇけど、お前と未来がしゃべっ てんの見ると面白くない!
それはハッキリ言える。
だから、お前はなるべく未来と二人きりになる なっ。
特に、俺様の視界に入る場所では、な!」


