星の雫~超極秘のお姫様~

そんなこと・・・?

じっとエリザベスをただ見つめていれば、エリザベスはさらりと言った。


《嫌な事は、嫌って言いなさいってことよ。

ほら、言えば?嫌なんでしょう?言わなきゃ、伝わらないわよ。》



ドキッとした。

キッパリした口調。


も、もしかして・・・


「え、エリザベスって、心読めるの?」


おそるおそるそう聞けば、エリザベスは冷たい目であたしを見て、そっけなく言った。


《馬鹿じゃないの?あなたのそんな顔見れば、誰だって解るわよ。

アタシのことなんてどうでもいいから、ほら、さっさと行きなさいよ。》


びゅんっと綺麗な尻尾があたしの背中をぐいっと押した。


押されるまま前に出たあたしの眼前には、ルネイさんとレオ。

未だにルネイさんはレオを抱きしめている。


その"抱きしめている"という事実に、胸がもわもわイライラして・・・痛い。


考えるより先に、体が動いた。




――ぐいっ!!!!!!




力いっぱいルネイさんとレオを離した。



驚いたように目を見開くレオ。

ギッとあたしを睨むルネイさん。


あたしは、そんな2人を前に怯みはしなかった。

だって、大事なエリザベスの助言を、無駄にしちゃいけないって分かってるから。