草野くんに下書きをしてもらっている間、私たちは絵の具を運んだり、バケツに水を汲んできたりしていた。
「今どんな感じ?」
看板を挟み、草野くんの前に座る。
「もう完成だよ」
「ほんと⁈早いね!」
「そんなことないよ?文字と、ちょっとしたイラストだけだし」
「いやいや、流石だね!」
そう私がべた褒めしていると、春奈がやってきた。
「あー?ちょっと仲良くしすぎー!」
「ええっ⁈ふ、普通に喋ってただけだよ?」
春奈に言われ、草野くんが慌てた様子でそう答える。
「そうだよ!」
そう私が笑いながら言うと、
「ゆあちゃんの浮気者ー」
そう春奈に言われた。
う、浮気者⁈
「ゆう…」
「裕也のこと言うつもりですか?」
私は、立ち上がり、咄嗟に春奈の口を手で覆いそう聞く。
春奈や、しゅんちゃんには打ち明けてあるけれど、他の人にばれるのは少し気が引ける。
一緒に住んでいることがばれるのは嫌だ。
面倒なことが起こりそうだし。
「ご、ごめんなひゃい」
「内緒なんだからね!」
そう言って春奈の口から手を離す。
「あ!草野くん!もう出来たの?」
直ぐに話題を変え、春奈が草野くんに聞く。
「出来たよ」
完璧な下書きが出来上がったので、ここから私たちの出番!

