「お幸せに〜」


そんな後輩の声を背に、真っ赤な顔を手で覆いながら自転車にまたがる。


「ゆあ、照れすぎ」


「はぁ?照れるに決まってるじゃん!ほんと、恥ずかしいよ!ていうか、どうしてキス」


どうしてキスなんてしたの?

って聞こうとしたんだけど、裕也の手で口を覆われてしまった。


「はい、中学生は早くお家に帰りましょうね」


「中学生じゃない!」


もう!今日の裕也は謎すぎる!


でも、キスされた時全く嫌じゃなかった…


好き…ではない!

そんな訳がないよ!でも、じゃあこの収まらないドキドキは何?

どんなに落ち着かせようとしても、全く落ち着かない。