「よし!じゃあ始めるぞー!」
そう裕也が言うと、皆集まってきた。
試合開始の合図とともに皆の顔が真剣になり、一斉に動き出す。
どうすれば良いのか分からないまま適当に動いていたら、なぜか私にボールが回ってきた。
「あっ!えっ」
適当にボールを蹴ると、なぜかそのボールが消えた。
部員一同のあっ!という驚きの声とともに、私の頭に何かが降ってきた。
それは、紛れもなく私の蹴ったボールで、びっくりして腰が抜けてしまった。
近くに転がったボールを拾い笑いながら近づいてくる裕也。
「ちょっと!笑わないでくれませんか」
そう怒り気味に言うと、他の部員の子たちもクスクス笑っている。
「だってお前、こんなのはじめてみたよ」
「そ、それは皆が上手いからじゃないの?」
「はいはい」
そう言いながら私の腕を掴み立たせる裕也。
くるりと私を裕也の方に向かせ、頭を触ってくる。
恥ずかしい…
「んー、痛い?」
頭を触りながら聞いてくる。
「うん…ちょっとね」
「バカだな…あ、保健室って空いてる?」
バカは余計でしょ!
なんて思いつつも、心配してくれていることには感謝する。
「あっ保健室は空いてないんですけど、僕手当てできます」
そう後輩くんがいうので、私はその子に手当てしてもらうことにした。

