「ふんっ」
お昼休みになっても、しゅんちゃんと目が合う度そう言ってあからさまに顔をそらす春奈。
「春奈〜いい加減許してあげたら?」
喧嘩でもした?と、春奈からも話を聞こうとするのだけど、
「別に!喧嘩なんてしてないよっ」
とそっぽを向きながらそう答える春奈。
痴話喧嘩だし、放っておいても良さげだけど…
それに、これは私にはどうにかしてあげようにも何も出来ないし。
「私は仲良しな二人が見たいから早く仲直りしてよね?」
そう言うと、紙パックのジュースを飲みながらうんと首を縦にふる。
その姿を見て、よしよしと微笑むと、どうして笑うの!と少し怒られた。
しゅんちゃんは、春奈のことが大好きでとても大切に思っていて…それはきっと伝わっているはずなんだけど、やっぱり不安に思っちゃうときもあるよね。
二人ならきっと、仲直りしてくれるはず。
だから、私は見守っておくことにするね。
そう心の中で唱えるようにして別の話を春奈と話し始めた。

