真っ赤になりながら観覧車を降りる。 「そろそろ帰ろっか」 「そう…だな」 なんだかぎこちない二人。 少し歩幅の広い裕也の後ろを追いかけるようにして歩いているとふいに裕也が立ち止まりこちらを向く。 「ん?」 どうかしたのかと、首を傾げると、手を差し出された。 「手」 そっぽを向きながら、出された左手に右手を重ねる。 今日は本当に楽しかったよ。 そう心の中で唱えながら、仲良く手を繋いで帰った。