放課後になり、春奈が甘え方を教えてあげると言ってきたので、教室に残る私たち。



「はい、質問です。ゆあちゃんは、上目遣いを知っていますか?」


「う…うん、知ってるよ?」


知らない訳ではないけれど、やったことはない。


「やってみて!」


「ええ?!」


抵抗するも、やってみてとしつこいので、やってみることにした私。


顎を引いて…目線を上に…


「こう?」


そう聞くと、何とも言えない顔をされてしまった。


「…うーん…なんだかなぁ…もっと、こうだよ!こう!」


そう言い、手本を見せてくれる。


ああでもない、こうでもないと言いながら、どんどん話は逸れて雑談に。

気がつけば、辺りは暗くなっていた。