あれから一週間。


あんな甘い出来事は、嘘だったんじゃないかってくらいいつも通りな私たち。


いつも通り、朝起きて歯を磨く。

いつも通り、制服に着替えて、学校に行く。



「恋人同士…なんだよね?」


ついに、春奈に聞かれてしまう。



「う、うん」


「文化祭とか、後夜祭は、あんなに良い感じだったのに…普通…だね?」


「うん…」



「あ、じゃあ…!お家では?」


家で…テレビみて…ご飯食べて、他愛もない話をして…


「特に…変わってないね」


「えええー!もっといちゃいちゃするのかと思ってた!」


そう春奈に言われる。


「いちゃいちゃって、私たちそんなことするようなキャラじゃないし!」


「さては、ゆあちゃん!甘え下手だね?」


ぎくっ…


甘え下手なのは、小さい時からで、物欲がなかったからか、お父さんやお母さんにおもちゃをねだったりしたことがなかった。


「やっぱりね〜甘えたりっていうべたべたなゆあちゃん見たこと無いもの」


「ど、どうすればいいの…かな?」


「練習!だね!」


練習?!ってどうするの…?