ガタンッ 列車が大きく傾く。 運悪く、私達の方へ流れてきた。 「大丈夫か?」 そう言い、裕也は、私の前に立ち私を包み込むように立ってくれた。 「うん…ありがと」 小さな声だったけど、聞こえたかな…? ガタンッ もう一度列車が揺れる。 バランスを崩した裕也の顔が私の顔に急激に近づく。 ぱっと顔をあげ、裕也と目があった。