俺様の熟した恋の実~10years~




テストまで1週間になった頃。


休み時間よく遊びに来てた涼雅だけど、今は咲夜くん一人しか来ない。


「あれー?咲夜、涼雅くんは?」

「最近のアイツつまんねー!休み時間返上で勉強してんだもん!」

「そんなんじゃ羽音が寂しいのに~。ねっ?」

「ううん!別に……大丈夫!」

「勉強嫌いなくせに、なに頑張ってんだろ…」


まさか、休み時間返上までするなんて……


そこまで本気って思ってなかった!!


放課後だってあたしと勉強してるから、かなりの勉強量なはず。



「未空は勉強どーなのよ。俺より下の順位はダメだからなっ」

「なんでよー!前は100以内入ってたからいいじゃん!」

「俺は仕事しながらで53位だったけどな♪」

「50番以内入ってから言いなさいよ!ね、羽音!?」

「あっ、えっ!50番以内!そうだね~」


ダメだ………。


今のあたしかなり『50番以内』って言葉に敏感になってる!


涼雅のせいだ~…!