でも、どうしよう……。
こんなイケメンと二人っきりとか、かなり気まずいし…。
「うろうろしてねーで座れば?」
「……うん」
玄関には古びた木のベンチが一つある。
よく先輩がベンチにいるから座れなかったけど、初めて座った……。
座ってたら距離が近いな……もう…。
「あのさ……お前とどっかで会ったことある気がすんだけど…」
「あたしも…。あのっ、な、名前……何て言うの?」
「……お前ほんとに友達いるか?」
「さっきからほんとに失礼…!」
「藤涼雅。お前は?」
藤涼雅……
涼雅くん……
やっぱりそうだ!
この人にあたしは会ったことある!

