俺様の熟した恋の実~10years~




でも、どうしよう……。


こんなイケメンと二人っきりとか、かなり気まずいし…。


「うろうろしてねーで座れば?」

「……うん」


玄関には古びた木のベンチが一つある。


よく先輩がベンチにいるから座れなかったけど、初めて座った……。


座ってたら距離が近いな……もう…。



「あのさ……お前とどっかで会ったことある気がすんだけど…」

「あたしも…。あのっ、な、名前……何て言うの?」

「……お前ほんとに友達いるか?」

「さっきからほんとに失礼…!」

「藤涼雅。お前は?」


藤涼雅……


涼雅くん……


やっぱりそうだ!


この人にあたしは会ったことある!