俺様の熟した恋の実~10years~




あたしは思わず涼雅に抱きつく。


大好きって気持ちを精一杯に込めて。


「羽音から抱きつくなんて珍しいじゃん!どしたの?」

「ううん……嬉しくなっちゃった」

「そんな風に抱きつかれたら重いー…」

「ごっ、ごめん!…きゃっ!」


涼雅に腕を引っ張られてあたしは、膝の上に乗っかった。


うわぁ~……なんだかすっごく恥ずかしい!


あたしのお腹に触れる涼雅の手がくすぐったい……。


「こっちの方が重たいのに…」

「重たくねーよ。ただ近くにいたいだけ」

「意地悪じゃない涼雅って……調子狂う、かも」

「誕生日くらい好きにさせろ……」

「うん……。甘えていいよ」


あたしを包む涼雅の体温があったかい。


真夏で暑いのに側にいたい。


くっつく涼雅に対してあたしも体重を預ける。