あたしは思わず涼雅に抱きつく。
大好きって気持ちを精一杯に込めて。
「羽音から抱きつくなんて珍しいじゃん!どしたの?」
「ううん……嬉しくなっちゃった」
「そんな風に抱きつかれたら重いー…」
「ごっ、ごめん!…きゃっ!」
涼雅に腕を引っ張られてあたしは、膝の上に乗っかった。
うわぁ~……なんだかすっごく恥ずかしい!
あたしのお腹に触れる涼雅の手がくすぐったい……。
「こっちの方が重たいのに…」
「重たくねーよ。ただ近くにいたいだけ」
「意地悪じゃない涼雅って……調子狂う、かも」
「誕生日くらい好きにさせろ……」
「うん……。甘えていいよ」
あたしを包む涼雅の体温があったかい。
真夏で暑いのに側にいたい。
くっつく涼雅に対してあたしも体重を預ける。

