俺様の熟した恋の実~10years~




【羽音side】



涼雅の家……ううん。


涼雅の部屋……すっごくドキドキする!!


肩が触れ合う距離にいるのに話しかけられないのが、もどかしい……。


あっ!

そうだ、プレゼント渡さなきゃ!


「あのね……プレゼントあるの!」

「マジで!」

「うん!でも急すぎて何も買えなかったから……」

「ん?クッキーかなんか?」

「そう!」


ピンクのラッピングに包んだ手作りクッキー。


美味しいって言ってくれるかな…?


「毒とか……」

「入ってるわけないでしょ!食べてみてよ~」

「あーん」

「え``!……あ、あーん…」

「ん、羽音にしてはやるじゃん」


素直に言ってくれないけど、クッキーを何枚も食べてくれた。


嬉しそうに笑ってくれる横顔を見て、また好きになる。