俺様の熟した恋の実~10years~




恐る恐る部屋から出ると、羽音の部屋から明かりが漏れてる。


一応、軽くノックしてドアを開けると床に座ってケータイをいじってる羽音。


「……おかえり」

「た、ただいま…」


どうしよう……。


果てしなく気まずい雰囲気!


後退ることもできなくて、そのまま羽音の部屋に入る。


ほんとに必要最低限のモノしか置かれてない部屋。



「……あのっ…あたし勉強したいんだけど…」

「出てった方がいい?」

「それに越したことはないかも……」

「あっそ……」


結局、羽音の態度は冷たいままだし俺も謝れず仕舞い。


あんだけ咲夜と話してきた自分が馬鹿馬鹿しい。


それと同時にまた、あの時と同じ感情。


イライラとモヤモヤが混じってぐちゃぐちゃになる心。