恐る恐る部屋から出ると、羽音の部屋から明かりが漏れてる。
一応、軽くノックしてドアを開けると床に座ってケータイをいじってる羽音。
「……おかえり」
「た、ただいま…」
どうしよう……。
果てしなく気まずい雰囲気!
後退ることもできなくて、そのまま羽音の部屋に入る。
ほんとに必要最低限のモノしか置かれてない部屋。
「……あのっ…あたし勉強したいんだけど…」
「出てった方がいい?」
「それに越したことはないかも……」
「あっそ……」
結局、羽音の態度は冷たいままだし俺も謝れず仕舞い。
あんだけ咲夜と話してきた自分が馬鹿馬鹿しい。
それと同時にまた、あの時と同じ感情。
イライラとモヤモヤが混じってぐちゃぐちゃになる心。

