咲夜は俺を見て、同じく座ってブランコをこぐ。
二人とも目線は空。
「羽音ちゃんと別れんの?」
「はっ!?」
「その反応するってことは、まだ別れたくねぇんだな」
「………別れたくはない」
10年も片思いしてて、やっと見つけて付き合えたのに別れるとか………
考えられない。
「………帰る」
「は!もう!?」
「夏と言えど夜寒いし。……羽音とは別れないから…」
「それでよし!まぁ、何かあったら咲夜様に連絡しなさい」
自慢気に言ってきた咲夜を軽く蹴って公園から出た。
でも、咲夜のおかげで気持ちは少し軽くなったから。
感謝しなきゃだな。

