俺様の熟した恋の実~10years~




【涼雅side】



実際、今の羽音には頼るヤツは俺しかいない。


俺がアイツのケータイ探してやる。


授業が始まる前、クラスを素通りするところを咲夜に捕まった。


「おっ!サボりすんの!?」

「サボりじゃねーよ。あ、咲夜!お前どーせ暇だろ?」

「やっ、俺これから女の子との約束がぁー……」

「探し物手伝えよ」


めんどくさそうな咲夜を連れて、体育館までやって来た。


体育の授業はしてないと……。


「なに探してんだ?」

「羽音のケータイ。アイツケータイ無くしたんだと」

「ケータイ無くすって、羽音ちゃん天然?」

「アイツは割りと天然だ」

「お前の彼女候補だもんなっ!探すの手伝うわ!」


候補って文字が邪魔だけどな。


体育館をくまなく探す。


更衣室は鍵がかかって入れねーし。


つーか俺らが女子更衣室入ったら怪しまれるだろ?