俺様の熟した恋の実~10years~




シーンとした空気が流れる中、バンッ!!


屋上の重たい扉が勢いよく開いた。


「みんなごめんねっ!待たせちゃって♪」


いつも通り制服を着崩したカイさんが笑顔で屋上へ……。


「カイさ~ん!いつまで待たせる気?俺らちょー寒いんだけど!」

「ははっ!ごめんごめん………女の子達に捕まっちゃってさっ」

「………バカ」


隣にいる雪花ちゃんはボソッと呟いてお怒り気味だし!


すると、カイさんは雪花ちゃんの前に立ち深呼吸を一度だけした。



「せっちゃんに大事な話がある」


いきなり真面目な顔して、ブレザーのポケットから小さな青い小箱を取り出す。


あ………


もしかしてこれって!?