俺様の熟した恋の実~10years~




とは言っても授業が始まると、不安感がどっと襲う。


なんでこんな日に限って未空がいないの…?


涼雅だって同じクラスだったら、こんなに不安にならなかったよ…。


「…さん。……天野さん?」

「えっ……あっ、はい!」

「教科書の文を読んでもらっていいですか?」

「…はい」


ボーッとしちゃって、授業にも身が入らない。


勉強しかできないのにこれじゃあダメじゃん!


「羽音ちゃん……読んでるとこ違うよ…!」

「えっ、嘘?」

「5段落からだよっ」


ほんとにダメダメじゃ~ん………。


なんか泣きそうだよ……。


涼雅ぁ~………!