花を持ったカイさんは、モデルみたいでなかなか様になってる。
男の俺でもカッコイイって思うほど。
「これ家帰ったらせっちゃんにあげよ」
「ん。二人で花持ってたら様になるからいいと思う」
「はははっ!マジで?これでやっと学業より完全に仕事優先だな」
花を持ちながら切なげに笑った。
雪花といられる時間も減っちゃうんだろうな……。
俺は羽音との時間が減るなんて考えただけで、イライラするし。
「あっ、そうだ!涼雅に頼み事していい?」
「頼み事?なに?」
「そんなめんどいことじゃねぇからさっ♪」
カイさんに耳打ちされたことをしっかり頭に刻む。
「分かった……。言っとくわ」
「頼んだ!」

