恥ずかしいけど、涼雅の側から離れたくなくて手を回して抱きつく。
ドキドキ……静かにしてると涼雅の心音が優しくあたしの耳に伝わる。
「どしたの?いきなり静かになって」
「ううん……。涼雅がドキドキしてる…」
「好きなヤツが腕ん中にいて、ドキドキしないヤツいねぇと思う……」
「へへっ…嬉しい、かも」
ぎゅうっと力を込めて抱きつくと、空いている右手であたしを抱き返してくれた。
あったかい……。
こんなに優しい涼雅にどれだけ助けられただろう。
幼稚園の時からずっとそう。
あたしは涼雅に助けられてばっかだよね。
「ねぇ~……涼雅…?」
「ん?」
「好き。……大好き」
「なに?襲われたいの?」
その瞬間、涼雅はあたしの唇にキスをした。
「いやっ……違っ……!」

