羽音が饅頭を平らげたところで、早速ホテルにチェックインしに行く。
部屋は小ぢんまりとした二人部屋。
「お泊まりするの久しぶりだー!」
「二人でいても俺んちだもんな」
「雪花ちゃんとか、未空とかも呼びたいなぁ~」
ペタンと畳に座って呟いたと思ったら、すぐに立ち上がり風呂とトイレの方へ走ってく。
忙しいヤツだな……。
「温泉行こっ!」
「は?温泉?」
タオルと浴衣を抱えて、笑顔でドアを指差す。
ご丁寧に俺の分まで抱えてくれてる。
「まだ早くね?夜でいいじゃん」
「違うの!今と夜と朝の3回行くんだよ!?」
いや、行くんだよ!?ってお前が行きすぎ!
疲れてて休みたいとこだけど、今行かないと羽音が拗ねると考えて………

