俺様の熟した恋の実~10years~




羽音が饅頭を平らげたところで、早速ホテルにチェックインしに行く。


部屋は小ぢんまりとした二人部屋。


「お泊まりするの久しぶりだー!」

「二人でいても俺んちだもんな」

「雪花ちゃんとか、未空とかも呼びたいなぁ~」


ペタンと畳に座って呟いたと思ったら、すぐに立ち上がり風呂とトイレの方へ走ってく。


忙しいヤツだな……。



「温泉行こっ!」

「は?温泉?」


タオルと浴衣を抱えて、笑顔でドアを指差す。


ご丁寧に俺の分まで抱えてくれてる。


「まだ早くね?夜でいいじゃん」

「違うの!今と夜と朝の3回行くんだよ!?」


いや、行くんだよ!?ってお前が行きすぎ!


疲れてて休みたいとこだけど、今行かないと羽音が拗ねると考えて………